トドクトラル研究者が“Assistant Scientist"としてWHOIに採用され、4年間、研究室において主任研究員(Senior Scientist)のもとで研究を行う。その期間中、1年もしくは2年毎に研究者個人を対象とした研究評価を受け、認められた者はTenure(当センターにおけるプロパー)契約を伴わない“Associate Scientist"になる(昇格する)。これまでの実績として、この段階で約20%の研究者がWHOIから退職しているそうである。ここで残留できた約80%の研究者は、次の4年間、同様な評価を1〜2年毎に受けるとともに、4年経過した
図-2 基金(Endowment)の推移(WHOIの1995 Amua1Reportより)
図-3自己収入の推移(WHOIの1995 Amual Reportより)
後に外部を含めた当該分野の優秀な研究者6名以上の推薦を受けてTenureとしての厳正な評価(研究の質とその効果についての個人の評価)が行われ、これに認められてはじめてTenure契約を伴う“Associate Scientist"になる。なお、この段階でも約20%の研究者が退職することになる。この段階でも残留できた研究者は、その3〜5年後に、この段階では8〜10名からの推薦を受けて評価が行われ、これに認められて“Senior Scientist"になる。この段階においても約20%の研究者が退職するとのことであり、結局、Senior Scientisitになるまでに約1/3の研究者が退職していることになる。なお、研究者に対する評価は、所長ならびに研究担当副所長などのWHOIの主要な幹部のほかに外部の専門家を加えた評価体制により、研究者の“Promise(成果の予測)”に対する個人的な業績をもとに、評価を行うとのことである。
ロ. 技術者の人事管理
一方、技術者(Technica1 Staff)は、まず、“Research Associate"として採用され、経験を積んで“Research Specialist"になる。この間の期間は定められておらず、技術者本人の希望(意思)により昇格を申請し、評価を受けて昇格が認められるシステムである。現在、WHOIでは、“Research Associate"が約100名、“Research Specialist"が約70名従事している。これらの技術者は、いずれも、研究者(Scientist)が得た研究費から人件費が賄われており、職位の在籍期間に年限はない。そして、その後、“Research Specialst"のうちから特に優れた技術者は、厳正な評価を受けた後、Tenure契約を有する
写真-2 WHOI所有のAt1antisII(母船)とAlvin(潜水船)(WHOIの1995 Amual Reportより)
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